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日記「あじわい」

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映画「アイズ・ワイド・シャット」を見て#289

先程、インテグラルコミュニティで話題に上がった映画、「アイズ・ワイド・シャット」を見終えた。

主演はトム・クルーズとニコール・キッドマンという大スターの作品。

映画としては奇妙な物語で、どうなるのかハラハラする展開だった。

世の中のタブーに触れていく感じが好奇心を刺激してくれる。

最後の最後まで、謎めいた部分が多く、わからない部分も多く、一通り映画に関するネットリサーチをして、キューブリック監督の急死ゆえに、何が真実かよくわからないものの、多様な解釈ができることを一通り知り、それはそれで面白かった。

ここでは、私なりの感じたことを残したい。

夢とシャドー

まず、本作の原作は、アルトゥル・シュニッツラーの「夢小説」となっている。

著者は、フロイトと親しく、フロイトの無意識に欲望が抑圧されているというのを小説にし、映画の中でも、これは夢であるという暗喩を込めているらしい。

作品としても、どこからどこが夢なのかよくわからなくなっている。

いずれにしても、夢を活用しながら抑圧された性をテーマにしており、現代社会のシャドーとして性があるのではないかと改めて思う。

そして、それに対して、「アイズ・ワイド・シャット」=黙って目を閉じろと、まあ一般的にはそういうのだろう。

キューブリック監督の心意気

本作は、キューブリックの遺作となることで話題となってヒット作になったらしいが、その死因は不明で殺されたという説もあるようだ。

いずれにしても、社会のタブーに触れていき、なおかつそれを作品で表現するというその心意気に驚かされる。

私自身も最近、社会のタブーになっていることにも関心が増えたものの、それを表現するなど、社会からの批判が怖くて到底できない。

私のように日記に書くレベルと違って、1年以上かけて映画として作るとなるとなおさらわけが違う。

こういう人が世の中にいるんだというのが、自分の中の少しの勇気になる。

色んな意味で面白い映画だった。

2021年9月29日の日記より

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