時刻は23時50分。
BGMは、BIGINの「島人ぬ宝」を聴きながら、今日のリフレクションジャーナルを書き始める。
このリフレクションジャーナルは、「あじわい」というタイトルをつけて、一日一日を丁寧に味わう営みとして、その日感じることを残してきた。
今日ほど、一日を、島を、恵みを、地球を味わうことはあっただろうか。
昨晩の前夜祭を経て、今朝から、HPLの研究員メンバーでの石垣島リトリートが始まった。
私は今日、大いなる自然の流れの中で、喉を潤す幸運を与えていただいた。
ゆっくり、ゆっくりと、朝から今日一日を振り返っていきたい。
CONTENTS
リトリートのテーマ
リトリートのテーマは「個人の癒し、世界の癒し」。
ジョアンナ・メイシーの「個人の癒しと世界の癒しは同時に起こる」というインスプレーションからきたものだ。
石垣島でお宿をやっているまいこさんが丁寧にホストしてくれた。
本当に素敵なお宿で、素敵なメンバーと、今回の癒やしの旅を始めれたことを嬉しく思うと同時に、これからどんなことが起こっていくのか楽しみで仕方ない。
9:00 チェックイン
朝は、いつもより目覚めが良くスッキリして起きることができた。
天候は晴天で、島が我々を祝福しているかのようだった。
瞑想をしている友人を見て、私も静かに島の風に浴びながら、テラスで瞑想した。
午前9時、全員が集まってリトリート始まりのチェックイン。
問いはシンプルに1つ。
「このリトリートで何を大事にしたいか?」
言葉になったものは一部にしか過ぎず、ここに出たものすべてを大事にしたいと思った。
10:00 マーぺートレッキング。360°絶景パノラマ
その後はマーペーという島で2番目に高い山に登った。
ガイドをしてくれたのは、1年前に石垣島へ移住してきたルミさんとロドリゲスさん。
とても1年前からとは思えないほど現地に馴染んでいる。笑
入る前にロドさんが森に挨拶をしてくれた。
ハワイ語で、始まりのお祈りだった。
場が一気にしまる。
おかげさまで、感謝の気持ちをもって、マーペーへ一歩踏み出す。
したから登ると1時間くらいで登れるらしく、我々は中服からで20分ほどで山頂につける。
狭く険しい山道が冒険のようで楽しい。
トトロを追いかけるめいちゃんのような気分。
最近山登りにハマり始めた、父と母もこの山は登れるだろうか?
と思いながら、あっという間に山頂についた。
山頂には、もののけ姫のモロが座っていたような大きな岩があり、岩に乗ったらこれほどない絶景。
言葉にならない。
360度どこみても、青い海、緑の森、青い空、すべてつながってる。
風が身体を通り抜け、壮大な地球を存分にあじわえる。
しばらく岩の上であじわった後、この島と地球に感謝を伝えたくて、山頂でみんなで祈りの歌を歌った。
総勢18名の合唱。
心のそこから震え、感極まる。
宇宙と地球とつながる瞬間だった。
13:00 La terrasse Kookai ラ・テラス空海という極上の場
マーペーの麓には、まいこさんのもう1つのお宿、ラ・テラス空海。
もうネーミングが最高よね。
テラスからは、ターコイズのオーシャンビューが見える。
昼食は、ビーガンサンドイッチ。今日COP26最終日ですので。笑
このパクチーソースがあまりに美味しい。人生で初めてパクチーが美味しいと思った。笑
恐るべし石垣島。
14:00 フラダンスで祈りを
ここからはマーペーをガイドしてくれたルミさんとロドさんのレクチャーのもと、フラダンスを始める。
今回のリトリート最終日の朝、ビーチで日の出を見ながら、フラダンスで奉納しようと、練習することになった。
Ke Ao Nani
というハワイの小学生が習う簡単な踊りらしいが、歌いながらだとなかなか難しい。笑
その後休憩中、ロドさんから男性らしい力強い別の踊りを教わり、これが激ハマり。
裸で、身体を叩き、腹の底から「ヴヴ」っと、声を出す。ワイルドフルネスが呼び起こされた瞬間で、このかっこよさがたまんない。
16:00 ビーチクリーンで癒やし合う世界
16:00からは地球の癒し。ビーチクリーンを通じてアースクリーンへ。
ここからガイドはヒデさん。
2〜3年前から石垣島へ移住したヒデさん。
毎朝ビーチクリーンをしている。
たった2週間で、ゴミは大量に打ち上げられる。
ペットボトルを見ると、日本語のものは少ない。
多くは台湾語で、海の向かいの台湾から流れ着いている。
中にはアラビア語まである。何年もの間海に浮かび流れに流れてこの島についている。
逆に日本のものは、違う国へ流れている。
これが世界の縮図よね。
自分のしたことは、因果として見えなくなり幻想の幸福感に浸ることができ、他者のしたことはわかりやすい因果として不都合なまでに現前する。
だから自分もこの自然破壊の一部なのに、一部ってことになかなか痛みとして感じることが少ない。
でも、それにさえ痛みを痛みとして感じれたら、逆にすごいパワーなるよね。
自分の出したゴミは、見ず知らずの誰かが拾ってくれ、誰かが捨てたゴミを僕が拾うことができる。
そうやって癒やし合って生きていける。
もちろん、ゴミを出すこと自体をなくさないといけないのはわかってる。
ゴミレベルでわかりやすいものならなくすことができるかもしれないけど、まだ私たちが知覚できていない範囲で、何かを傷つけているかもしれない。
だから、自分たちが知覚できることは、痛みを痛みとしてしっかり感じきりたい。それが世界を癒やしていくパワーになる。
500回続く、地球の癒やしと自分の癒やし
今日のゴミ拾いは、ヒデさんが毎朝おこなってちょうど500回記念だった。
ヒデさん、ちょっと涙が出そうになってた。
あたしもちょっと涙出そうになった。なんでお前が泣くんだよって言われそうで必死でこらえたけど。笑
こんな海に打ち上げられたゴミ拾いなんて、これこそ環境問題の象徴。
自分一人がやってもなんの意味もないって、正直思ってしまうよ。
でも、ヒデさんはそうじゃない。
ヒデさんは自分が漁師で、海のゴミで被害を受けた一人。
痛みを痛みとして、感じたんだよね。。。
ヒデさんはどう思ったかわからないけど、今日ほんの短い時間、拾っただけだけど、僕の心が癒やされたな。
これが自分の癒やしと世界の癒やしは同時に起こるってことなのかなって。
ヒデさんは笑顔で楽しそうにゴミを拾ってる。
自分と海を癒やすためにやりはじめ、一人でも毎日やり続けることによって、今や少しずつだけど多くの人が参加するようになりつつあり、このプラさえも繊維になってリサイクルされる動きも生まれ、企業とのコラボーれションも生まれてきている。
すごいよね。
500回、尊いよね。
17:30 テントサウナで大自然の”ととのい”体験
17:30からは、引き続きヒデさんのテントサウナ。
島のハーブ”月桃”を使用したロウリュウ。蒸気がたまんない。
外にはキンキンに冷えた水風呂。
マットもあって、夜空を見上げてシャバーサナ。
これを何度も繰り返し、もう時間がどれくらい経ったか覚えていない。
夜は、BBQと音楽
夜は、BBQとメンバーがもってきてくれたハンドパンで音楽が響き渡る。
もうこれ以上ないよね。
宿に戻ってきて、空を見ると、随分と距離が近いんだね〜
最後に、今日、マーペーの上で合唱した祈りの歌を聴きながら、この日記を終えたい。
ありがとう。
2021年11月12日の日記より