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日記「あじわい」

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父と母と念願の山登り。はじめての大台ケ原へ#313

今日食べてほど、美味しいカレーはない。

心地よい疲労感のもと、ジャーナリングを書き始めた。

今日はXデーである。(言い方笑)

何かというと、奈良県にある大台ケ原に山登りにきた。

母にとっての山登り

どうして母といこうとなったかは、遡ること今年の5月20日。

父と母と、価値観カードを実施してみた。

父と母と価値観カードをしてみる#157

 

自他共認める、本当に中の良い家族なのだが、このとき、価値観カードを通じてだからこそ生まれた対話があった。

めったに自分のやりたいことを言わない母から「私〇〇したいねん」とか出て、それを聴くの嬉しかった。

母の会話から出てきたやりたいことが、奈良県の大台ケ原に山登りをすることだった。

母は、去年病で寝込んだときがあり、68歳という時を重ね、年々、病や老いとの向き合うようになっている。

思う存分、好きなことをやれるのも、残り10年かもしれない。

そういう会話から、珍しく母から大台ケ原の山登りが出てきた。

それは母自身が自然が好きなこと、運動が好きなこと、亡き祖父が山伏でよく山に登っていた、色んな想いからきていた。

私もそれをなんとか実現しようと思うが、祖母の介護がとか、色んな制約を母なりに考えるため、私が全力で諸々サポートして、3人でいけることになった。

私自身にとっても、父と母と、ちょっとした旅行みたいに出かけるのが、小学5年生の東京ディズニーランド以来だろうか。

もしかしたらあるのかもしれないが、今思い出せる記憶の範疇ではそうで、それほど私にとっても嬉しいし、山登り自体も私もしたかった。

思考を停止させる

コース自体は、「日出ヶ岳・大蛇嵓コース」にした。

日出ヶ岳には、笹が一面に広がり、遠くには海も見れ、地球はこんなに綺麗なのかとしみじみ自然の壮大さを感じた。

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歩く時も、最初は楽しく歩くものの、途中疲れてきてからは、ただただ無心になって歩けるのも、日頃とは全く違う状態に自分がいて、ある種のデトックス効果を感じる。

ときおり行う断食が身体のデトックスであれば、山は思考のデトックスのような感覚。

その場に起こることをただただ楽しむ

その後、神武天皇像で、腰を落として昼食をとった。

山登りでは、温かい食べ物をいただくのが本当に美味しい。

そのため、普段では食さない、山に定番のカップ麺を食べる。

だが、久しぶりの山登りで、肝心の箸を忘れていた。笑

そこで、急遽そのあたりの木の枝から箸作りを始め、それで食すことができた。

家族の中でも、誰一人箸を忘れたことを責めることは一切なく、むしろ忘れたからこそ、こういった木の枝で食べるというここでしかできなかった体験に面白がる家族で嬉しく思う。

その後も、大蛇嵓という一番の絶景ポイントにつくが、この日は風が強く、それがまたこのスポットを私たちを楽しませてくれた。

風の強さはどれくらいだろうか。

立つことがぎりぎりゆえに、風速15〜20メートルくらいか。

絶壁にあるすべる大きな石に、身体が飛ばされると命がない。

そこで写真を撮るも、スマホを出すこと自体が、手からスマホが風で飛ばされそうで怖い。

このスリル感がとんでもなく楽しかった笑

こういったその場に起こることをただただ楽しむ。

そして、その場に起こることは、色んな要素の組み合わせでできており、何一つ同じものはない。

これは山登りだけでなく、普段の仕事も生活も。

これを自分は大切にしたいんだなと、改めて今ジャーナリングを通じて感じる。

父と母

大蛇嵓を見終わった後の復路は、さすがに父と母もバテはじめてきた。時間にして、歩いて2時間半くらい。

後ろをふと見ると、支えるために、父と母が手をつなぎながら歩いている。

この日、大台ケ原の自然からいただいた中で、これが何よりのギフトだったんじゃないだろうかと思った。

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私が、父と母にできる時間も限りがあるが、残りどんなことができるだろうか。

そう書きながら、今さほど後悔はないかもしれない。

そう思うと、今日も明日も、その場の瞬間瞬間に起こることをただただ楽しむということができるといい気がする。

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10月23日の日記より

 

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