父の目の手術が、私の家の近くの病院でするとのことで、父と母が家にきてくれた。
ほんの30分しかいなかったが、両親との会話に自分の心が踊っていた。
なんだろう。自分が実家に返って話す感じとは違って、両親が家にきてくれることが嬉しいのだろう。小さい頃から、親が学校行事に来てくれるのが嬉しかった。この時の感覚に似ているように思う。
アグレッシブな父には面白い話をきき、母のボケにはツッコミをいれる。
いくつになっても変わらず、あれやこれやと互いに会話をしている間に、30分がすぐ経つ。
お見送りは、寂しさが自分の中にある。
父も68歳にもなると、身体に異変が色々あるようだ。
生きている間に、あと何度こんな時間を過ごせるだろうか。
もしも両親がなくなったらと思うと、少し考えるだけで涙が出そうだ。
この何気ない日常の中にある愛に、私はどれだけ気付けるのだろうか。
未だに気付いていない両親からの贈与に、私はどれだけ気付けるのだろうか。
あとになって気付かされるものがどれほどあるのだろうか。
どこまでいってもそういうものが存在していることを認識した上で、一日一日を深くあじわっていきたい。
2021年1月某日の日記より
2021年1月27日