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日記「あじわい」

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自己批判の渦から自らの力で脱出するために #29

今日のセッションはいつもと違う展開をしていた。

今日のクライアントは、自分に自信がもてないとのことだった。話をきくと、私を含め、誰もが思う気持ちがあった。
・自分が思うような成果をあげられないと感じる。
・他者から遅れをとっていると感じる。
・自分には能力がないと感じる。
こんな感情を強くもち、必要以上に自己批判をしてしまっている時は誰にもがある。

クライアントに対して、色んなアプローチができる。

わかりやすい問題なら、そのまま原因を特定して進めることができるが、そうでない場合が大半なので、問題そのものの受け方、捉え方を変えるために、これまで認知行動療法(認知再構成法)をしたり、その場で自己受容を促すためのセラピーや、未来から客観視するなど色々できる。

しかし、この類は、実は課題感をもっている。

当初はセッション自体はうまくいくことが多いので、私もクライアントも前向きな気持ちになり喜ぶ。

しかし、一方で実はクライアントが現場にもどると自己批判に戻ってしまう現象が起きてしまう。

その後も何回もカウンセリングできれば少しずつ改善する方向もあるのだが、世の中には何度もカウンセリングをお願いできるわけではない。

このぶりかえす現象は、きっと多く起きている。そう思うと、自分で自分をセルフケアが大事なんだと思う。

今日の1時間のセッションは、クライアントが涙を流すほど、自己受容が進み満足感はあった。いつもならここで終わっていた。

しかし、セルフケアが頭にあったからか、そのあと、さらにつっこんで、セルフケアに対するアクションを追加で30分かけて探った。

結果、クライアントにとって良さそうなアクションがうまれて、ここまで話ができて良かった。と同時に、私自身が何か提案できるものを持っていないといけないとも感じた。

そして、セルフケアのポイントの1つは、セルフトークだと改めて感じる。この際、否定文を肯定文にすることがよく使われる。

たとえば、
否定文:「自分はコーチングスキルが低い」
肯定文:「自分にはコーチングスキルがある」

ただ、これでは、「いや、(スキル)ないもん」となる。

このとき、前向きな疑問文を投げかける。

「今の自分でも、できている部分はどこなのか。」

この方が自己肯定感を取り戻しやすい。否定文を肯定文にするのではなく、肯定的な疑問文にする。

そういえば先日、とある研修機関とセルフケアの話題になった。マインドフルネスは広がったが、セルフコンパッションはそれに比べてそこまで広がっていないように思う。

そう思うと、セルフケアの研修にもっと力をいれた方がいいのかもしれない。

こう書いていると、改めて、自分はクライアントから大事なことを教わっている。今日のセッションがなければ、昨日の研修機関との雑談も思い出すこともなかっただろう。改めて、今日のクライアント、そしてこれまでのクライアントに感謝したい。

2020年12月03日の日記より
2020年1月12日

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