発達心理学者のカートフィッシャー先生の理論を活用した団体レクティカのLDMA(Lectical Decision Making Assessment)を友人が受けるとのことで、改めてその項目みたが、この項目が面白い。
特にperspective taking(視点取得能力)に関することを単にひとくくりにせず、3つに区別していること。
CONTENTS
perspectives – taking them(視点取得能力)
1つ目が純粋なperspective taking(視点取得能力)。
問題解決に際して、どれくらい多様な利害関係者が存在していて、その存在に気づけているか、そして、それらの視点を考慮できているか。
さらに状況に応じてどの視点がより重要になるかを判断することができるスキル。
面白いのは、次のスキル。
Perspectives—seeking them(視点探索能力)
seekingという情報を取りに行くスキル。
私の中ではこれも含めてperspective takingではないのかと思ったが異なる。
perspective takingは、スキルが高まれば高まるほど、自分の頭の中でできるようになる。
きっとあの方はこう思っているだろうという深い洞察がもてるようになる。
それ自体は、立派であるのだが、どこまでいっても抜け落ちている視点があるかもしれないし、その洞察が違うこともある。
だが、頭でわかればわかるほど、確かめにいくことが減ってしまう。
つまり、perspective takingとperspective seekingは相反する要素がある。
ゆえに、この2つをわけている。
頭の上で考慮できることと、それを確かめに実際に足を運び真意を掴むことは異なる。
自分の思考を信じながらも、同時に健全に自分の思考を疑うことが必要になっている。
Perspectives—coordinating them(視点調整スキル)
そして、最後はPerspective coordinating。
多様な視点の重要性を考慮した上で、視点の違いを超えた新たな解決策を考えることができる。ときに利害関係者へ変容を促し、関係そのものを変容させていく動きもする。
発達段階としてもグリーンから多くの視点取得ができてくるが、相対主義に陥り、何かしらの重み付けができなくなる罠がある。
しかしそこから何かしらの基準を見出し、ティール段階ではその基準において意思決定をし、積極的に介入していく動きができるようになる。
その点、coordinatingは最も難易度が高いかもしれない。
私自身は測定できていないが、この項目だけでも、自分自身の意識として、seekingを忘れたくないし、そのうで、coordinatingをしていきたいと思う。
2021年7月9日の日記より