2015年に作られた映画「ザ・トゥルー・コスト ~ファストファッション 真の代償~」を観た。
苦しいなんて言葉では足らない。
言葉にならない。
今の社会システムは、なんと非道徳的なものなのだろうか。
グローバル化した産業は、サプライチェーンの長さゆえに、因果関係を見えなくさせている。
先進国は、無視や無知が私たちを幸福感に浸し、真実は非道徳にもかかわらず、この構造の中で、私たちは踊らされ、罪を犯し続けている。
命を奪い続けている。
私たちは、どこでどのような人として生まれるか選べない。
先進国で生まれ育った私たちには、こういった真実を受け止める役割があり、健全なシステムへ変えていく使命がある。
しかし、実際のところは、そんな簡単なことではない。
問題解決の前に、正しい問題認識が必要であり、
正しい問題認識は、複雑性の高いシステム全体をつかむことは、高度な知性を必要とする。
慎重になりながら、大胆でもある行動が必要になる。
先日ウィル・グランドの行動の4つのレベルについて書いた。
まず個人でできることは、買わないことが容易にできる。
そろそろ、お金をいくら稼いでいるかの関心ではなく、何にお金を使っているかに関心を向けるべきだ。
本作は、2015年に作られた。
あれから約7年。
はたしてどこまで変わったのだろうか。
だが、希望がないのかといえば、ないわけではない。
あれから、フェアトレード、エシカル、サステイナブルという概念は広がった。
ファッションの領域でも、Minimal、long life、Fair Trade、Organic、Upcycle、Sustainable Material、Circular Economy、Craftmanship、Local Made、Animal Welfare、Waste-less、Socail Projectなど。
博報堂の「生活者のサステナブル購買行動調査2021」をみても、徐々に関心は上がってきている。
サステイナブル投資も世界で見れば、増えつつある。
極め付けは、フォーエバー21の倒産は大きい。
とても、ユニクロやGAPやH&Mの取り組みが十分とは到底思えないが、私たち一人ひとりの行動で変えていきたい。
2022年2月12日の日記より